開祖宗道臣師家が抱いていた志を,祖国日本の未来を創り上げていく青少年の健全育成を「人づくりによる国づくり」という大いなる心意気に感銘を受けたことが道院長になったきっかけです。
ただ,いざ人を教える立場となるとなかなか難しいものです。
開祖も工夫された少林寺拳法の技法を取り入れて人を導いていくという行法によって人を育てて来ました。
今を思えばよくもようやって来たものだと考え深いものがあります。
それだけ開祖の思いに感銘を受けていたのだと自分を誇りに思い今日も修行に励んでいます。
何よりもまず少林寺拳法が楽しいと思ってもらうこと。
当道院では,少年部の時期は,発育発達過程にある子供たちに肉体的に過度な負担を与えて,精神的に追い込むことなく,「育てる拳法」として修行の楽しさを伝え,穏やかに心身共に成長していくことを促しています。
また,子供たちの人間としての「質」をどう高めていくかです。
子供たちがやがて成人し,社会に貢献していくことのできる人間になるための下地をつくっていくことが我々指導者の使命であると考えます。
少林寺拳法修行の真の目的は,自分を見つめつつ相手とともに自己確立,自他共楽の精神を養うことにあります。
拳法の修練とともに心の修養をはかり,混沌とした現代をたくましく生きることのできる人間を育成することを通じて,ますます社会に貢献できる道院でありたい。
お互いに切磋琢磨して頑張れる環境であること。
とにかく明るく楽しい雰囲気の中で拳士らは練習ができ,初心者でも安心して学ぶことができる道場です。
私が入門したきっかけは,息子が少林寺拳法を習いたいといったことからでした。
実際見学してみると,護身術であり,何よりみんなが楽しそうに修練していたのが印象的でした。
少林寺拳法を習い始めて数年経ち,現在の心境としては,入門してまたこれまで続けてきて良かったと思っています。
年齢はもうすぐ50歳になりますが,少林寺拳法は私のような年齢から始めても無理なく取り組めるところも,これまで続けられてきた要因の一つであると思います。
日々の修練により本当の強さを身につけられるように,楽しみながら,これからも心身ともに鍛えられる少林寺拳法を続けていきたいと思います。